2008年09月27日

EOS 5D MkIIの動画機能

EOS 5D MkIIの動画機能についてはカメラで動画を撮ってどうするんだという気もしましたが、これを見るとちょっと気が変わります。

US CANONのデモビデオのサイト

まさに超望遠から魚眼までEFレンズのオンパレード、カメラならではです。画質は1/4に縮小しているそうですが、すごいとしか言いようがありませんね。(オリジナルのサイズはこのサイトかカメラマンのブログからダウンロードできるようです)
ただ5D MkIIは音声と動画の同期に問題が少しあるようで、そのためにこのデモビデオでは背景を音楽にしているのかもしれません。
撮影についての記事はこちらのGizmodoにポストされています。

カメラの動画機能が良いのか、ビデオの静止画機能が良いのかというのはなかなかどちらとはいえませんが、ビデオジャーナリストではなく、カメラマンが映画を撮る時代というのもある意味来るのかもしれません。
いずれにせよ気が変わって、茂木と福島の飛行機撮りにはこれをもっていこうかと思いましたが、残念ながら発売は11月下旬、これでは両方とも間に合いません。
残念なような、ほっとしたような、(^^
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2008年09月23日

Leica S-System、ライカ判の再定義

しかし今回のフォトキナのライカには驚かされっぱなしですが、前の記事に書いたAFRikaというコードネームのシステムがぽんっと出てきたのには驚きです。

http://www.s.leica-camera.com/

従来のフルサイズを超える30x45mmの大判CCD(56%大きい)と37.5MPという解像力、これをキヤノンとかニコンのフラッグシップ一眼よりコンパクトにまとめたというのは驚きです。
もともとライカ判と呼ばれる現在の24x36mmのフィルムフォーマット(デジタルではフルサイズと呼ばれますが)を創始したのはライカなので、ライカ自身が新しいフォーマットを定義しなおしたとしても良いでしょう。
実際にプレスリリースにも"Some companies tweak the features. At Leica, we transform the concept. "
「ほかの会社は機能をいじっているだけだが、我々ライカはコンセプトを変える」と誇らしげにうたわれています。

時代をさかのぼると、ライカ判フィルムは当時さまざまなフォーマットが乱立している中でコダックが135番の通番をふったことから135フォーマットとも呼ばれます。
ライツ社の技師だったオスカーパルナックが1913年ころにウルライカを作った目的について確たる定説はないと思いましたが、ライツの主業務だった映画のサポート機材といいつつも個人の楽しみの道具を作ったというところでしょうか。
そうした中で映画フィルム2コマ分を重ねてフィルムの大きさとし、パルナックが両手を広げて暗室仕事ができる長さとしてコマ数(フィルム長)を決めた、というのはよく知られています。この辺が真実か通説かというのはともかくとして、いずれにせよ当時シネマの世界からの延長でカメラ技術を開発したというのはライツだけではなく、ツァイスのカメラレンズもシネレンズを手本にしているものが多いと思います。
こうした経緯から24x36mmの面積と3:2比率が本当に小型スチルカメラに理想的なものかどうかはともかく、延々とした歴史の上で小型カメラの写真文化が培われてきたということでしょう。それはフィルムというメディアにある意味縛られたカメラの歴史であったわけです。しかし、今日デジタルの時代を迎えるにいたって、その見直しが考えられても不思議ではありません。

ただ35mmフィルムを超えたフォーマットというのはどこのメーカーも試行してはいると思いますが、実際はフィルムがなくても、フィルムに依存した資産やノウハウがすべて消えたわけでもないでしょう。構図法やプリントなどソフト面でもそうかもしれませんし、24x36mmをイメージサークルの基本にしたレンズ資産などはハード面での典型です。
少なくともこれを刷新するためにはレンズシステムの再構築が必要になるし、キヤノンやニコンなどたくさんのレンズ資産とたくさんの顧客を抱えたビッグメーカーほど見直しはむずかしいということになります。
実際に見直しを図ったのは後発のメーカーや家電メーカーなどを中心としたフォーサーズですが、より小さいという選択をした結果がそれほどうまくいっているかというのはあまり言えないように思います。

Sシステムで注目すべき点は24x36より大きいということもありますが、アスペクト比を見ると3:2の従来のフォーマットを踏襲しているということだと思います。
CCDという観点ではどんなアスペクト比でどんな形のCCDでもいいですし、ハイビジョンフォーマットの16:9というのも大きな選択肢だと思います。
あえて3:2を踏襲したというのは、やはりソフト面ということろを考えるとつちかわれてきた印刷メディアなどの最終成果物になじみやすいということでしょう。中判の置き換えという観点だと特に3:2にこだわる必要はないと思うので、やはりSシステムは中判デジタルというよりは拡大させたライカ判と見るべきではないかと思います。

もうひとつの観点はダイからどれだけ効率的に取れるかということだと思います。おそらくフォーサーズの4:3はこの辺を考慮したところが大きいと思います。もともと4:3がコンパクトカメラでよくつかわれるのはこの辺の兼ね合いだと思います。ここを取らなかったのはコスト度外視というライカならではの王道ということでしょう。(CMOSではなく、CCDということもちょっと注目する点です)

ただちょっと分からないのはレンズ群ですが、展示品には70mm F2.5がついているのでこれが標準と思われますが、30x45mmだと従来の24x36mmでの50mm標準は計算すると62mmになるのではないかと思います。また50mmが標準というのは歴史的な話なので、本来135で標準の43mmで計算しても54mmになります。30x45mmの対角長は54mmなのでやはり54mmが標準になるべきだと思いますが、ちょっと謎です。
明るさに関しては30x45mmのこの新フォーマットでF2.5なら、135のカメラではF2.0相当のボケ量になるはずなのでこの辺は妥当というところでしょうか。新しいフォーマットのズミクロンというわけですね。

一方で、Sシステムで特徴的なのはプレスリリースでも書かれていますが、シャッターが二つ設けられるということです。
つまり通常のフォーカルプレーンシャッターとレンズ(leaf)シャッターです。この辺はハッセルのFシステムや富士との共同のHシステムをほうふつとさせますが、レンズシャッターを設けるメリットはフラッシュの同調速度を上げることなので、あえてレンズシャッターを売りにしたという点を推すとやはりターゲットはHシステム同様に北米を中心にした婚礼カメラマン市場ということになると思います。
そうした点では単にスペックで驚かすという以上に、したたかに市場を踏まえて売る計算もしていると思います。この辺はいま主要スポンサーとなっているSalzburg ACM Projektentwicklungsのたずなさばきというところでしょうか。
AFRikaの開発期間は2年ということですが、当時のライカはなかなか厳しかったと思います。それを考えるとかなりの経営手腕といえるのではないでしょうか。


わたしはRシステムもすべて今はありませんし、2万ユーロというこれを買うということもないと思いますが、やはりライカにはがんばってほしいと思います。
上のサイトのビデオの中でCEOのカウフマンが「われわれはデジタルの開発において高い跳躍を狙っているが、完全な画質を得るという点を忘れてはいない、それはライカ品質である」("never loose one focus, foucus on the perfect picture - Leica picture"とfocusを開発の焦点とカメラのフォーカスにかけています)と語っていますが、高い品質を守るということがライカの存在意義といえるし、他のメーカーへの刺激ともなるのではないでしょうか。
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Sigma DP2登場

http://dc.watch.impress.co.jp/cda/other/2008/09/23/9256.html

これ、シグマがDP2を出すというニュースを見てはじめは「半年もたたずに新機種を出すとはゆるせん!」と怒りかけましたが、良く読むとDP2は41mm相当のなんとF2.8レンズということ、「なーんだ、これも買えばいいじゃないか」とあっさり解決(笑)
シグマもDP1の開発を通してAFのフォーカスに自信がついたのでより長い焦点距離と明るいレンズを搭載できたということでしょうか。

しかし考えてみるとこれはフィルムカメラではついに登場しなかった画期的な「標準レンズを搭載した高級コンパクトカメラ」にも思えます。もともと43mm付近が135カメラとしては標準ですからね。
フィルム時代で一番近いものとしてはライカのミニルックスの40mmだと思いますので、DP1がGR1をデジタルに再登場させたものと言うならば、DP2はミニルクスの再来と呼んでもいいかもしれません。ミニルックスは大口径F2.4ズマリットが特徴だったのでその点でも重なります。

前の記事でも書きましたが、28mmはスナップカメラとしてはどうも使いにくいところもあります。35mm相当でもよかったけれども、一気に標準を搭載してくれたというのはうれしいことです。拍手を送りたいですね。
これはいまから使いこなしがとても楽しみです。さて、来年は「DP2と梅」をはじめとして「DP2とさくら」、「DP2と流鏑馬」などでまた一年ネタが持ちそうです(笑)

次は21mm相当のDP3を希望します。16mm相当のDPウルトラワイドでもいいですね。その際には手が映り込まないようにグリップをアクセサリーに用意してくださいね!

あとこのオリンパスのマイクロフォーサーズもかなり気になります。
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/other/2008/09/23/9285.html
もしかすると来年は「マイクロフォーサーズとさくら」かもしれません、さくらの季節まで出ればですが、、
いずれにせよ、早く実物が見たいものです。
posted by ささき at 20:59| Comment(0) | TrackBack(0) | __→ Sigma DP1・DP2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月19日

寒川の流鏑馬 (武田流)

今日は台風も接近する中、寒川神社の流鏑馬を撮りに行ってきました。
雨は出るときはさほどでもなかったんですが、神社に到着するとかなり振ってきました。そこで当初予定していた場所を変更して雨やどりが出来る木の茂みの下に陣取ることにしました。

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カメラはいつもの通り、EOS-1Ds MkIIと24-105/4ISです。また16mmまで撮れる広角ズームも少し使用しています。
今日は天気も悪く雨の振る中でかなり暗い条件で撮ることになったので、ISO1600で撮りました。露出は逆光で明暗の差が大きいのでほとんどマニュアルで撮っています。

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今回は馬の走り出しに近かったので、いま走り出さんとする写真をとることが出来ました。

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下のように扇を上げて返すと走路クリアということで走り出しオーケーとなります。しかし馬によってはなかなか走り出さないものとか、射手も大変です。

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ちなみに的には二つあります。左ははじめに使う「四季の的」というものでやや大きめの的に四季の花が添えられています。花に当たっても的中とされます。
これは江戸時代に的をはずした射手が切腹してしまったということがあったそうで、それを防ぐために当たりやすくしたということです。
右はより小さな土器的で、優秀者の決勝で使われます。
(武田流の)流鏑馬は4〜5人の二チームでまず四季の的を使い、その点数の高いものの中から土器的で決勝を行います。

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また、四季の的と土器的でもっと大きな違いは、四季の的のときは豊作を祈る神事で、土器的のときは競射(つまりスポーツ)ということです。
実はよく見ると分かるのですが、射手のかぶる頭の傘の先端に小さな赤い鬼がついているときは神事で、競射のときはそれをはずします。

もちろん今回も流しても撮っています。ここではズームレンズを生かしたズーミングも併用しています。

3498.jpg

最近は動画を撮れる一眼レフカメラがひとつのトレンドになりつつありますが、こうして一枚の写真で動きを表すというのが「表現する」と言うことだと思います。そのまま動画で撮る「記録」というのとは少し違うと思いますね。
と、いいつつやっぱり動画も撮れると便利かなぁとは思ってしまいますが(笑)

3476.jpg

しかし今年はいまひとつ天候にたたられています。
そろそろ秋の花の季節ですし、その先には紅葉があります。ちょっと不安な秋の天候です。
posted by ささき at 23:31| Comment(2) | TrackBack(0) | __→ 流鏑馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月16日

0.95!

いったい今年のライカとツァイスはどうしたんでしょう!

ライカが50mm F0.95などという超大口径レンズや21mm F1.4なんていう超広角の大口径と超がつく驚きを正式にアナウンスしています。
しかし0.95もすごいですが、21mmをズミルックスと呼ぶのもすごい話です。
24/1.4と21/1.4は海外では約5000ユーロ(M8.2と同じ)とアナウンスされているようです。ノクチルクス0.95は約8000ユーロ(118万円)とのことです。

これらは噂はありましたが、実際にアナウンスされるとただ驚きます。
なんだか今回のフォトキナのサプライズはもうこのライカの話題に尽きるという感じです。

* 0.95

この2008年の現在にF0.95なんてレンズがほんとうに登場するとはただ驚きます。文字通り現役で最大・最速のレンズです。
むかしのキヤノンの50mm F0.95は輸出公差の5%枠内で申告していたので、たしかニューフェイス診断室での実測結果は1.0を超えていたと思いました。
また開放での画質は味系にはともかく、とても実用には思えません。当時の欧州はこれらの価値が怪しい日本の大口径化競争に対して冷ややかでした。

しかしこの2008年のノクチルクスASPH 50mm 0.95はそういうわけではなさそうです。
おもわずひさびさにプッツ先生のページを見てしまいましたが、プッツ先生によると今回の性能向上は焦点移動の除去と絞ったときと近接での性能向上ということです。近接性能もフローティング機構により改善されているとのこと。これもかなり精巧なメカニズムのようです。以前からプッツ氏はライカの長所は妥協のない光学設計とともにレンズ製作における精度の高さであると語っていましたが、これもそうなのでしょう。
先代(1.0)は絞ったときに性能は向上するが、それでも同絞りのズミクロンに劣るということです。しかし0.95は少なくともF4よりも小絞りだと50/1.4Asphとほぼ同等とのこと。ただ開放性能は先代とあまり変わらないようですが、これはいたしかたないでしょう。

プッツ先生はノクチルクス 50mm 0.95ASPHの設計は50mm 1.4ASPHをベースにしているのではないかと書いています。ノクチルックスは初代(1.2)が非球面(Aspherical)で、先代がAsphではなかったんですが、今回またAsphに戻っています。
ノクチルクス 50mm 0.95ASPHは非球面とか、銀より2倍高価という高屈折率ガラス、異常部分分散ガラスとか、特殊ガラスのデパート状態ですが、一番驚くのはプッツ先生によるとなんとこれ、空気レンズが採用されているようです。前面の大型レンズ間隙が空気レンズとなっているそうです。
空気レンズは初代ズミクロンで有名になりましたが、空気レンズにすると接合面の自由度が高くなるということで、初代ではコマの修正に使われたということですが反面で偏芯が出やすく製造が難しいとのこと。
まさにノクチルクス 50mm 0.95ASPHはなんだかライカの歴史をたどるようなレンズです。
もうこれ以上は放射能ズミクロンASPHでも発表されなければ驚きません(笑)

* 24/1.4と21/1.4

24mm F1.4はキヤノンにもありましたが、21mmでF1.4というのはまさに驚きです。そして24mm F1.4というのは一眼レフでの話です。

大口径レンズは撮影距離が短くなると球面収差が増大するというデメリットがありますが、レンジファインダーの場合は最短距離が0.7-1m程度でも許されるので、その点で一眼レフよりも楽とは言えます。しかし反面でレンジファインダーの場合は視野をブロックしない程度の大きさにまとめないといけないので一眼レフだと安易にレトロフォーカスを使えますが、レンジファインダーの場合はレンズが巨大になる光学系は避けねばなりません。
この点でかなりむずかしさがあるようです。

デジタルになってからは高感度性能の向上があって、ISO10000なんていうのも珍しくはありません。その点でISO10程度が最高感度クラスだった戦前の大口径競争をしたライカの時代とは大きく異なります。
その当時はぼかすという表現が重要だったのではなく、本当に開放でなければ照度の低いところはとれなかったわけです。

そこで大口径レンズがもう出ないという気はあったんですが、これはやはりデジタルでの焦点距離倍率を考慮した点で広角側の大口径化が必要と判断したのではないかと思います。
そういう意味ではライカに関してのライカ判のデジタルは遠いのかもしれませんね。

* AFRika

しかし、、LeicaRumorsによるとなんとなんと、これ以上の驚きがあるといううわさが。
ドイツの雑誌(phomg)にライカCEOのカウフマンが語ったということですが、コードネームAFRikaという新型のうわさです。オートフォーカスの一眼システムのようですがRとの関連は分かりません。
「DSLRのように機動性があり、スタジオカメラのように高画質」というものです。これ、DMR以上の驚きが、、


しかし、ライカはまだまだ健在ということをアピールするのに十分な今回のフォトキナです。
わたしはこれまでとは言いませんが、せめてDP1のようなきちんとしたミニルックスのデジタル版を作ってほしいかと(^^
posted by ささき at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | ○ カメラ・レンズなど | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Distagon 21mm F2.8もEFに !

こ、これってもしかしてあの懐かしいヤシコンのDistagon 21mm F2.8?!
なんとZEとしてEFマウントでも使えるそうです。

http://www.zeiss.com/C1256A770030BCE0/WebViewAllE/DDF7CD30A02E840BC12574C5004278BF

広角の横色収差補正に着眼した点などから、早すぎたデジタル対応レンズといわれましたが、ここに真の力が!
P50/1.4とかP85/1.4はまあ冷静でしたが、これはまじめにほしいかも。
1400ユーロかぁ、、

次はP135/2希望です(笑)
posted by ささき at 22:21| Comment(0) | TrackBack(0) | ○ カメラ・レンズなど | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月15日

ツァイス製EFレンズ登場

さきほど届いたCamera Lens News(CZの広報ML)によるとツァイスが少し前からうっていたティザー広告の通り、いよいよツァイス製のEFマウントが登場することになりました!

http://www.zeiss.com:80/cln

ZEマウントのレンズはまずP50/1.4とP85/1.4という代表的なレンズが2機種でるようです。
光学的にはZF/ZKのものと同じだと思いますが、EFの電子情報に対応しているようです。
露出モードはP/Tv/Av/Mの事実上すべてのモードをサポートして、レンズはマニュアルフォーカスですが、おそらくリンク先の記事からするとフォーカスエイド(合焦点灯)に対応していると思います。
またデジタルではきちんとレンズデータと露出データをEXIFに記録できるとのこと。E-TTLとも連動しているようです。
もともとAFはだれも期待していなかったと思いますので、AEをこれだけサポートしているだけでもかなり完全なできです。

きちんとプラナーをEFに継承してくれただけでも拍手したいところです。
posted by ささき at 18:44| Comment(2) | TrackBack(0) | __→ Planar T* 50/1.4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月09日

フォトキナへ

今年はフォトキナの年ですが、そろそろフォトキナをひかえて各社いろいろと動き出しているようです。
デジタルになってからは毎年やっているPMAのほうに主体が移るかと思いましたが、伝統あるフォトキナも依然としてステータスがあるというのはカメラというものをメーカーも大事に考えているのだなあとは思います。

個人的に興味あるのはこのキヤノンのティザー広告とツァイスのティザー広告ですね。
http://cweb.canon.jp/camera/eosd/index.html
シルエットでダイヤルがついているというのはフラッグシップとは思えませんが、そろそろフラッグシップのほうのラインを変えてほしいと思います。

http://www.zeiss.com/C12567A8003B58B9?Open
ツァイスのティザーはあのツァイスイコン発表の時を思い出します。しかしZEってEFのことでしょうか。
ならびからすると、とりあえず50/1.4を出すということなのでしょうが、MFとしてもM42経由というよりは助かりますね。
とりあえずはヤシコンの58番台とか59番台くらいのクオリティで作ってほしいものです(^^

マイクロフォーサーズも出るもの次第では食指が動くという気もしますが、さて。
posted by ささき at 01:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ○ カメラ・レンズなど | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月03日

容疑者Xの献身 - 東野圭吾

以前書いた東野圭吾の直木賞受賞作、容疑者Xの献身が文庫で発売されたのでさっそく読んでみました。

(*以降で核心には触れませんが、まっさらの気持ちで作品を読みたい人は本記事を読まない方が良いかもしれません)


読み終えて思ったことはこの作品は東野圭吾のこれまでの集大成的なものであるのではないか、ということです。

東野圭吾という人の特徴の一つは理系出身の作家であるということで、この物理学者と数学者というテーマの取り上げ方は東野作品らしいと思います。
本作品はTV化もされたガリレオシリーズの初の長編という位置付けですが、「天空の蜂」とか「鳥人計画」なんかでもその片鱗はのぞきます。

しかし同時に感じた疑問はこれがなぜガリレオシリーズか、ということです。「さっぱりわからない」とTVシリーズの湯川のように言いたいところですが、原作ではこの台詞はありません。
ガリレオシリーズなら瞬間移動とか予知のようにオカルトじみたありえないトリックを科学的に説き明かすというのが筋なのですが、本編はそうしたものではなく、むしろ地味な刑事物のような展開なのに湯川がからむというのがちょっとポイントです。
いままでのガリレオシリーズの謎が物理の問題であったのに対して、今回は数学の問題である、ということかもしれません。


また、読んでいると男が女に献身的にするという切なさの構図が「白夜行」とか「幻夜」に重ね合わせられると思います。これらでは女性があまりに現実ばなれしていたけれども、今回はかなり等身大に描かれている点がちょっと異なります。
動機というのはミステリーではおまけのように扱われてきた、というか本格ものでは論理的な展開を図るためにかえって動機を排除させようという面もあると思います。動機よりも可能・不可能という論理性に重きをおきたいということでしょう。

しかし本来、人が犯罪を犯すという特別な行為に出るのは、大きな理由があるはずでそこに人間というものが見えかくれすると言えるでしょう。東野作品では「悪意」くらいからそうした動機という点を大きくテーマに据えようとしているように思えます。
数学的な犯罪の論理性と、人間感情という非論理性の狭間が本作品のおもしろさのひとつと言えるかもしれません。


それとミステリーの技術論的なことになりますけれど、これわたしもやられたと思いましたが、ちょっと叙述トリック気味なところがあります。
(あとで調べたことですが)実際にこの作品が本格ものかどうかという論争があったようです。ミステリーにおいて本格ものというのは読者と探偵役がフェアに同じ情報を共有するということですので、こういう定義では本作は本格ものとは言えると思います。ただし読者へのミスリードの向け方がちょっと叙述っぽいところがあるように思います。
そのために読者もひっかかってしまい、中盤でなんでこんな簡単な事件だし地味な展開なんだろう、とだるさを感じるかもしれませんが、もしそう思ったら警察と同様にまんまと作者と犯人の術中にはまっています。

ちなみに本作品は犯行描写からはじめる倒述の形態をとっていますが、倒述と叙述はちょっと違います。叙述はトリックというよりも小説技法と言えるでしょう。叙述は東野圭吾が初期のころによく使ったもので、どの作品がそうかは書けませんが、もともとは新本格といわれる作家たちが旧態依然としたパズルのようなトリックを駆使するのを揶揄するために使っていたと思います。ただ折原氏などがちょっと行き過ぎなくらいに叙述技法を使うので、それ自体はあまり特異なものとは言えないかもしれません。
また、東野作品は最近は白夜行などの文学的な路線にあり、そうした技巧的な側面は封印したものと思っていました。つまり本作も男女関係がテーマのひとつであり、その延長の文学的な作品とうっかり捕らえてしまいます。
つまりは本作は東野ファンであるほどひっかかってしまうというわけです。


あと結局は素直に泣けるんですが、これも初期の東野作品によくあったパターンのように思えます。白夜行みたいに「これで終わり?」みたいなものよりもこうしたストレートに感動させてくれるほうが東野作品としてはあっているように思います。

こうしたいままでの作品の集大成的な感覚はスティーブンキングの「it」を読んだ時にちょっと似た感じを受けました。そうした意味では本作でいままでの功労として直木賞を取ったというのはいえているのかもしれません。


いずれにせよ、まちがいなく良い作品だと思います。
この作品はTVシリーズと同じキャストで映画化されます。
http://yougisha-x.com/
配役を見ると石神と工藤のイメージが原作とは逆のように思えますが、この辺になにか意図がありそうです。また、柴咲コウの役柄は実はガリレオシリーズの原作にはないのですが、映画化はいろんな意味でちょっと楽しみです。



posted by ささき at 22:19| Comment(2) | TrackBack(0) | ○ 日記・雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする